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小一時間かけて埼玉まで行ってきました。浦和の荒川近くにあるサクラソウの自生地を見るためです。

サクラソウというのはちょうど桜と同じ時期かそのあとぐらいに桜の花弁にも似たかわいらしい花をつける草のことです。巷ではサクラソウと称されるものがけっこう売っていますが、あれはプリムラという外来種のサクラソウです。日本では古くからサクラソウが自生していたと言います。しかし現在は荒川のほんの一部でしか見ることができません。その中でも浦和にあるサクラソウ自生地は特別天然記念物の指定を受けています。

私もサクラソウは好きではありますが、なかなかニホンサクラソウを見かけることはありません。みんないわゆるプリムラってやつです。ましてや自生しているものなど全く縁がなかったくらいですから、今回はそう遠くもないので足を運ぶことにしました。




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武蔵野線西浦和駅より徒歩20分、騒がしい国道の脇に急に原っぱが見えてきます。このそれほど広くもない一角がサクラソウの自生地であります。今年は4月10日前後が見ごろと、例年よりも早く咲いたみたいです。





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原っぱをよく見るとところどころに紫色の花が咲いているのが見られます。これがサクラソウです。私は一面にサクラソウが咲いているのかと思っていましたが、全くそうではなくほとんどは黄色いノウルシの花が占めています。




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サクラソウの花です。その姿はとっても凛としており、野草の魅力であふれておりました。周りに背の高い草が多いせいかかなり頑張って茎を伸びしています。園芸店で見かけるニホンサクラソウと比べると葉の形が幾分小さく自然な感じがします。やはり野生のものはとにかく綺麗です。






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サクラソウの花弁。桜のように五弁であるもののすべてつながっています。花びらの先が裂けているのも特徴です。五角形のくぼみの中にはめしべがあるはず。


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サクラソウの葉です。大分不思議な形をしています。葉はジグザグで、内側に反り返っています。背の低いサクラソウが採光のためにこのような形へと葉を進化させてきたのでしょう。




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ノウルシの大群の中で一部に残る紫色の区画。このサクラソウ自生地にはサクラソウ以外にもかつては河原で見られた花々が今も多く咲いています。雑草のように咲いているノウルシですらも準絶滅危惧種に指定されています。




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白のサクラソウ。この一輪だけ咲いていました。昨年と比べてずいぶん数が減少したようです。写真を見てわかるようにここの土はかなり干からびており、サクラソウにとっては大変生きづらくなってきています。国道の開通、河川敷の工事などが自生地の環境に悪く作用しているからなのでしょう。特別天然記念物とはいえ、このままでは数十年も経たぬうちにサクラソウはなくなってしまうかもしれません。





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可憐に咲くサクラソウ。今日の時点で田島ヶ原のサクラソウはほぼすべてが咲ききっており、半分は葉の色があせて散りつつありました。例年の見ごろは4月中旬だそうであります。

なににしてもこのサクラソウの現状には大変不安になりました。こんな都心に近いところに咲いているだけあって大分その害を受けてしまっているに違いありません。また秋の河原ナデシコ同様美しい花なので盗む人も少なくないとか。日本の野草は本当に美しいですが、その反面とっても繊細なのです。そんなサクラソウの将来を憂いながら帰路に着きました。




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おまけ。

田島ヶ原の近くで見つけた燕。今年の初燕でした。もうこんな季節になったのかと驚きました。新しい季節の到来を感じた今日でした。