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桜が終わり新緑がまぶしい鎌倉を散歩してきました。

今年の関東の桜はあいにくの雨続きで二三日で散り始めてしまう残念なものでありまして、あまり桜を満喫できなかったかもしれません。このごろは暖気と寒気が上空で鹿島武御雷神と諏訪建御名方神の力比べのごとく壮大な戦いを繰り広げていてとっても不安定な天候です。今回の散歩でもかなり強い南風が吹いていて、午後からは寒気が入ってぐんと気温がさがりました。歩いているとちょっと汗ばむくらいで散歩にはもっともよい時期の鎌倉です。

まずは北鎌倉で降りて縁切り寺 東慶寺へ。桜とつつじの間の今の時期は意外にも花が少なく、外来種のジュウニヒトエやタンポポばかりが目につきました。



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例の「畑」では紫大根、諸葛菜がはた目から見ると花菖蒲かのように咲いていました。




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法事のあったこの日の東慶寺では客殿に人が多く集まっておりました。そのきわには紫色の牡丹が優しげな葉っぱを伴って咲いていました。




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緑に包まれる東慶寺境内。ちょっと前までは裸の木ばかりが目立って寒々しかったのが嘘のよう。



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イカリソウです。オダマキと同様変わった形状をしています。精力のつく薬草として古くから用いられてきました。祖母の家にあるイカリソウは本当に小さくて繊細なものなのですが、こちらは花がたくさんついていて光に照って艶の見られる花弁はいかにも精力づけの薬草という感じです。




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桜は終わりましたが、順々に八重桜やウコン桜が咲いてきております。こちらは入口のところにある背の高いウコン桜。







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アヤメ科の中でもイチハツとともに一番乗りで咲いてくるシャガ。わりにどこでも見られる花でありながら色合いがとっても素敵。








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亀ヶ谷坂入口、かつてここには飲食店がありましたが、一年くらい前にいつの間にか更地になっていました。夏になると店舗の外壁をつたって伸びる凌霄花がきれいに咲いていたのが印象的でした。今では唯一の名残として木賊が脇に残っているのみでした。





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扇ガ谷の海蔵寺です。若干不便で近くの源氏山に人を取られているこの場所も海棠の咲く時期にはけっこうにぎやかです。早咲きの躑躅に春紅葉の真っ赤な色が晩春にあって紅葉の時期を思わせるようでした。







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海蔵寺手前の底脱の井には毎年シャガが群生してます。遠目で見るとハナニラにも似てなくはないです。



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本堂の横のやぐらのたもとの小川に沿って植えられている山吹がとっても綺麗。毎年これを楽しみにしています。


 

いつものように本堂横で腰かけてゆっくりしました。この山吹の咲く景色にぴったりかと、シューベルトの「春に」と「緑野の歌」を聞きました。「春に」は失恋の歌なのですが、去り行く春と心情とが見事に歌われています。動画で歌っている最近亡くなった巨匠ディースカウはこの「春に」が特に思入れがあったようで幾度となくこの曲を取り上げています。伴奏のリヒテルは二十世紀最高のピアノ奏者として知られています。




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鎌倉で最も見事な海棠の一本木、ちょっと見ごろは過ぎましたけど、なんとか咲いているお姿が見られました。海棠は並木で映える桜と違ってたいていがこうして一本木として植えられます。




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高貴な花、海老根が早くもお目見えです。こげ茶に白というなんとも渋い色合わせ、ラン科の高貴さ、とっても好きです。色が黄色いものもあります。







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桜の頃に顔を出す竹、これからぐんぐんと伸びていきます。



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必ずお詣り、の鶴岡八幡宮。最近外国人観光客がとみに増えた気がします。







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境内では源平池の島に八重桜が植えられていてソメイヨシノを見逃した外国人観光客が写真を撮っていました。





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八重桜は華やかさという点ではソメイヨシノと比べると花弁の数が少なく見劣りします。ただ薄桃色の花弁はとても華やかですし、私は渋い色をした大きな葉っぱが大好きです。




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鶴岡八幡宮でお詣りをすませ、若宮大路の東に並行して走る大町通りを下ります。この通りには毎年家の庭先にこの季節に牡丹を飾っているお家があります。ちょっと粋な計らいです。






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大町通りの煙突のある瓦葺二階建ての民家としだれ桜。鎌倉の民家ってよく見ると古いものや洒落たものが少なからずあります。特に宝戒寺近くにある立派な門構えの和風住居は圧倒されます。




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最後に訪れたのは比企谷の妙本寺。鎌倉と縁の深い日蓮宗において安国論寺や本覚寺と並んで重要なお寺であります。修復の終わった山門を新緑が囲む谷の風情にさっそく癒されます。






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祖師堂と海棠。緑の濃い境内には散策路もあります。




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ここにも見ごろの八重桜が。



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海棠は散り気味でしたがこっちはちょうど満開でした。




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祖師堂の周りでは若葉眩しい紅葉が。紅葉の時期はとってもきれいなのでしょうねぇ。







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八重山吹です。一重よりも遅く咲き、実生しないことで知られます。太田道灌の逸話もあって八重のほうが人気があるような気がしますが私は一重のほうがいいのです。





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最後に本覚寺の猫さん。ちょっと尻尾が長崎猫でした。

次の時期の鎌倉の楽しみツツジにフジですね。これから春は面影を消して夏の花がどんどん咲いてきますので楽しみです。