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少し霞んで浮かぶ緑の塔。丹沢は近くとも懐深い山。

今年の山登りをようやく始めた。来月には祖父の慰霊登山のために穂高槍へ行かないといけない。急いで体力を増強しているのだがなかなか去年の最盛期のようにはいかないのである。9月に甲斐駒ヶ岳黒戸尾根を歩きとおした時は無尽蔵の体力を手に入れたと自信を深めていたのではあるが。

去年は11の山に登った。自分の中ではとかく谷川岳西黒尾根が思い出深い。また何度でも行ってみたい。そういう山を今年も見つけてみたいのである。

今はまだ五月なので高山は雪の中。下旬ごろになるとツツジが奇麗である。天城山や赤城山に行こうかと思っていたのだがシャクナゲやツツジはまだなみたいであった。なので花を見るというよりは純粋に登山するつもりに切り替えて丹沢に登ることにした。初年度は丹沢に登らなかったので初めてである。

丹沢はいまいち自分としては乗り気がしなかった。というのも都心に近すぎて踏み荒らされていると容易に想像できるからだ。東京最奥部にある雲取山ですらそうだったのだから丹沢はなおさらだ。ということもあって少々迷いはしたが帰省中に日帰りで上ってみることに。

丹沢に入る手段としておなじみなのはヤビツ峠と呼ばれる丹沢を南北に通行できる唯一の峠からだ。阿夫利神社で有名な大山と丹沢のちょうど間にあってすでに眺めが良いところである。私はここに行くために朝一本しか出ない乗合に乗り込んだのである。とはいっても年配層が大挙して押しかけるため乗合は大混雑。平日なのに増発してようやく全員乗れるほどだった。



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ヤビツ峠から上って三の塔の手前に出る。ここから塔ノ岳に連なる縦走路を歩いて行く。山登りというよりは軽い運動である(とはいっても半年間山に登っていなかったので足は最後には棒になってしまった)。

写真では向かいの大山の山頂が綺麗に望める。

この日はとっても暑い日であった。曇ってくれなければ熱中症になりそうであった。


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縦走路は約三時間で500メートルほどを登る。1200メートルより上は雲の中である。一応天候は快晴のはずだったが山の天気は分らないものだ。

ヤマでの歩き方をすっかり忘れてしまっていた私は三ノ塔の手前から汗を流し息を荒くしてしまっていた。人に追い抜かれるのが嫌なせいでいつも歩調は早めにしているのだが体力のほうが追い付かない。そのせいであまり楽しくない道中だった感は否めない。



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山の愉しみ 花に出会う。

あまり咲いてはいなかったけど。まずはマムシ草。名前が怖い。真っ赤な実をつけることで知られている。日陰ではけっこう咲いていた。




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山のツツジ ゴヨウツツジ。葉っぱが五枚奇麗に並ぶからすぐにわかる。花は内すぼみで咲いているのかつぼみなのかわかりにくい。




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ハルリンドウ。相当小さい花だけどよく観察していると見つかる。竜胆というと秋かと思うけど山では春にもリンドウは咲いたりする。淡い水色が綺麗だ。




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ゴヨウツツジと三つ葉ツツジ。色だけでなく葉っぱにも顕著な違いが。山のツツジは地味なのが良い。



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久々の鎖場。思ったより高度感があって難しい。初めての山登りにはお奨めできない道だ。






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今一番奇麗なゴヨウツツジ。この白が清涼感のある気がして好きだ。





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早くもムシカリの花が咲く。ムシカリは名の通り虫に葉を喰われやすい。まだ綺麗な葉っぱが残っている時期に見られるのが嬉しい。


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こちらは名残の馬酔木。4月に咲く花なので山でもすでに終わっていた。




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塔ノ岳山頂付近に来るとこのような株が。

これはバイケイソウというもの。6月になると槍状になって小さな白い花をたくさん咲かせる。名の通り高山植物で知られるコバイケイソウの仲間である。もちろん有毒。



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山頂付近は天気が悪い。先年の雲取山の時もこんな感じだった気が。


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山頂に到着は12時過ぎ。9時過ぎにヤビツ峠を出たので全くの標準的な歩調だったということになる。ちょうどご飯時だったので多くの人が集まっていた。



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山頂では少しだけ晴れてくれた。丹沢の奥深い緑がどこまでも続いている。縦走路は痛々しい禿山が多かったけど案外緑は残っているのだろうか。



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北側の丹沢本山と最高峰の蛭ヶ岳方面。そちらのほうまでだとさすがに日帰りは難しい。塔ノ岳より奥に行ってこそ本当の丹沢かもしれない。

この後は南に下り大倉登山口へと15時前に到着。今年最初の山はだいぶ辛かったがなんとか登り切った。