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芙蓉(片町)

秋立つ…というのは名ばかり。秋らしさといえば七草がそろそろ咲きそろってくるぐらいか。むしろこれからが夏一番の暑さだ。戸の外は灼熱。内に居ても氷菓子がほしい。夜は寝苦しいが故に長く感じられる。寝ようにも蝉が鳴き続けてまるで寝られもしない。…そんな時候。

町を見渡してもあまりこう今「らしさ」が見つからない。真夏の歳時記は作るのに苦慮する。咲いた花といえば芙蓉ぐらいか。私が犀川沿いに走っていると巨大な芙蓉が無数の花を咲かせているのに出くわす。いつの間に咲きだしたのかと思うほど元気が良い。

芙蓉を見ると茶心がある人は釣り舟の花入れに芙蓉を投げ入れたくなるだろう。釣り舟というのは花入を横倒しにして上から吊るすことで舟に見立てたものだ。製は砂張でも竹でもいいが舟上で涼をとる芙蓉の姿はなんとも風流人らしい。あれを思い出すだけでも何か良い風が吹いてきそうだ。





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さるすべり(大手町)

大手堀の横 白鳥路入口の薄紅さるすべり。真っ赤な色もいいが白とかこの薄紅もたまには見てみたいものだ。そういえばさるすべりは早くも見納めのよう。散り始めているものが多く見られた。百日紅 と漢字で書く割には一か月も持たないみたいだ。


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偕行社のさるすべり(出羽町)

真っ赤なさるすべり。県立能楽堂付近にて。

この木は枝の伸び方に味がある。何重にもうねりが加わっていて面白く感じられる。さるすべりは盆栽向きの木ではないけど松と似た気配を覚える。




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放上池の睡蓮(兼六町)

濁った水の中からでも美しい花を咲かせる睡蓮は仏に愛された花。




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黄烏瓜(中央通町)

たまに見かける面白い形をした花。実が目的で栽培しているのだろうけどむしろ我々には花のほうが印象に残りやすい。



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のうぜんかづら(笠市町)

真夏の色をしたのうぜんかづらの花。見ているだけで汗をかきそう。

三島由紀夫の『金閣寺』にはのうぜんかづらに濃厚な香りがあると書いてあった。嗅いでみたが香りは無かった。あれは何かしらの比喩的な意味で言っていたのだろうか。



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葛野の葛(彦三町)

葛野というほどでもないが浅野川の河川敷に広がっていた葛。野原に群生しては人の手を煩わすやっかいものだ。しかし葛の花はわりかし嫌いでもない。咲いてくれるのなら少しぐらいはあってもいいのだが。




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朝顔連なる(尾張町)

この前はユリの花を置いていた店。今度は朝顔の鉢が並んでいた。





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紅になる楓(山之上町)

立秋 といって何を連想するのだろうと思って検索をかけてみたら案外この楓の画像が多く出てきた。やはり楓の葉に変化が現れるのは立秋からということだろうか。私が見つけた楓は実際に上の方が赤くなりはじめていた。本当に楓は秋を感じ取っているのだろうか。





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むくげ(十間町)

白花ばかりが多かったむくげもこの頃は底紅が増えてきた気がする。私は底紅の花の色が薄紅のものが一番好き。街路樹 庭木 色々あるがどのむくげも花の開き方や色合い 大きさが異なっているので見ていて飽きないものだ。



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連なる夕刻の厚い雲(家から)

入道雲を見つけようと思っていた。最近とかく大きなものが毎日のように見られるようになったのだ。金沢は最近日照り気味であるが南や東の山の辺では沸き立つ雲のおかげで随分たくさん降っているらしい。

今日はどうしても良い入道雲が見つからず明日撮ろうと思って帰ったら夕刻南の空にうねるような雲の軍勢が出現した。ものすごい力 大気の働きを感じるような光景だったし夕焼けに染まって奇麗だったのでこれを採用した。


次の処暑は8月23日。まだ同じような天候なのだろう。蝉の声もだんだん様変わりして少ししんみり残暑を味わいたい気分なのかもしれない。